昨年に引き続き鳥海山をターゲットとした。パーティーはK副さんとK田さんに自分の3人組。
本当は昨年あと少しの所で天候が急変し爆風に追い返された秋田県にかほ市中島台千蛇谷を
詰め新山に登るルートに再挑戦したかったのだが、今年は雪消えが早く中島台ルートは藪こぎが
予想されたので山形県遊佐町の吹浦口選択し、七五三掛けから千蛇谷に下り新山を狙うことにした。
4月30日(木)
K田さんを最寄駅で朝6時に迎え、関越道新潟経由遊佐町へ向かう。
K副さんは単独で車を出した。
途中、昨年も立ち寄った鶴岡市羽黒町の『笹川食堂』の肉うどんで昼食とし、清川で松尾芭蕉、
最上川川下り上陸の地に立ち寄ったりした後、7号線からブルーラインを登り、午後3時半少し過ぎ
吹浦口国民宿舎大平山荘に到着した。K副さんは既に到着済みだった。
5月1日(金)
4時半起きをして5時半に大平山荘を車で出発。ブルーラインのカーブを4つ程登った駐車場に
車を停めそこから登り出す。1180m地点。5時55分。御浜小屋、8時45分。扇子森を越えて
七五三掛け入口に登るところで雪が切れてスキーを担ぐ。七五三掛けに10時10分に着き
覗きこむがトレースが付いていない。行けると判断してスキーを付けてほぼ水平にトラバース。
雪が切れた小尾根に着きそこでスキーを外し10m程壺足で登り、次のトラバース地点でもう一度
スキーを履こうとしたら、左足のビンディングのヒールピースが脱落していることに気が付いた。
良くない状況であることを瞬時に悟った。後ろから来たK副さんとK田さんに状況を伝えると
最初のトラバースが終わった地点にプラスティックの部位が落ちていたという。
その地点まで戻って雪をかき回してみると破損して脱落したテレマークビンディング(G3/タルガアセント)のヒールピースが出てきた。それを回収して再度K副さんとK田さん合流。自分はこれ以上
登高は続けられないし、下山もスキーを担いで徒歩で下りなければいけないと判断し、
二人でこのまま新山に向かってほしいと言うが二人は一緒に下りるという。
最終的に3人揃って撤退と決定し11時15分下山開始した。
扇子森まではスキーを担いでの歩行。そして扇子森のトップに登りついた時、まったくの偶然に
4人組のテレマーカーに出会う。何とはなしに話が始まり、テレマークビンディングのヒールピースが
破損して撤退したことを話すとメーカーが違うが予備の部品を持っているのでそれを貸してくれるという。装着までやってくれ、それが問題なく機能した。
彼らは宿も同じ大平山荘。我々と同じく明日も宿泊ということで、これで明日の行動も可能となった。
まさに山で神様に出会ったとはこの事。鳥海山は大物忌大神のお山。ご利益あったということである。
彼らは明日の偵察で上部に向かい、我々は13時半には登り口に下山。明日再挑戦することにした。
夜、大平山荘の夕食時に夕食時にビールの差し入れをして″神様″との出会いに大いに感謝をした。彼らは神立高原スキー場をベースとするスキー仲間『おでんや倶楽部』の面々だった。
5月2日(土)
今年のWGは安定した好天が続いて、今日も一日好天間違いなし。
昨日より少し早く5時30分に登り口スタート。七五三掛け入り口に9時半に着き、10時5分に七五三掛けを通過。
昨年追い返された地点を越えて千蛇谷を登りつめ、ほぼ7時間を要して12時20分、新山に登りついた。
風もほとんどなく1時間程頂上でゆったりして、頂上から千蛇谷を滑走。
七五三掛けの登り返しから扇子森まではスキーを担いでの歩行。16時5分登り口に戻った。
大平山荘で借りていたヒールピースを外して返却。この日の宿、鶴岡の由良温泉に向かい
新山登頂成就の祝杯をあげたのだった。
5月3日(日)
K田さんは引き続き朝日連峰あたりで遊ぶということで鶴岡で車を手配して寒河江方面へ転戦。
K副さん、自分はそれぞれ帰宅の途に着いた。
好天の続くGW、どこもかしこも人出が多く、特に下りの道路は長蛇の列が途切れることはなかった。
早めの30日からの日程が組めたことはありがたいことであった。
鶴岡由良海岸発9時過ぎ、自宅帰着17時。今回の走行距離、1,034km。
4月30日、ブルーライン大平台へ登る前、庄内平野遊佐町から見た鳥海山南面 ずいぶん雪が少ない |
初日の5月1日、扇子森を越えて七五三掛けに向かっていくところ 雪が少ない 去年は山全体が真っ白だった この先で雪が切れスキーを担いで夏道を歩いた |
千蛇谷に下りる七五三掛けの入り口 見て感じる感覚では写真よりももっと急な斜面 ルートはほぼ水平にトラバースする ここをスキーでトラバースした 中間のリッジで雪が切れ、そこでスキーの脱着が必要 |
七五三掛けのルート工作中 テレマークビンディングのヒールピースが破損した
万事休して撤退を決定 同行のK副、K田も付き合ってくれた
扇子森までスキーを担いでの歩行 ここで神様に出合う テレマークビンディングのヒールピースが破損したことを話すと メーカーは違うが予備のパーツを貸してくれ 装着までやってくれた これで今日の下山のスキー滑降も可能になったし明日新山に再挑戦できることにった |
神様は「おでんや倶楽部」の面々 宿も一緒で夕食時にビールを差し入れた |
2日目の再挑戦 七五三掛のトラバースがもうすぐ終わる |
そして千蛇谷が我々を新山に導く |
昨年の天候急変、爆風に打たれて撤退した地点 それを越え、、、 |
新山の頂上にて
頂上までスキーで登り上げ頂上から滑降ができた
雪消えが早く木道をスキーで渡るところも、、、 |
山を下り 鶴岡の由良の温泉民宿で新山登頂の祝杯をあげた
帰りの関越道越後川口あたりからの越後駒ケ岳 やっぱり雪消えが早く黒々としている |
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付録雪解け水が川幅いっぱいに広がって流れている 「雪解けの水を抱きし最上川」 |
お疲れ様でした。我々も七五三掛けを超えようと思いましたが高度感に断念しました・・・・さすがは大先輩の皆様がたです。 来シーズンも鳥海山でお会いできる事を楽しみにしております。 おでんや倶楽部 がんぼ
返信削除お疲れ様でした(^o^)/
返信削除おでんや倶楽部の魚信です。
先輩達と会えた事は、山の神の思し召しかと思います。
来年こそは、先輩達に負けずに七五三掛から千蛇谷を登っての新山を成功させたいと思います。
また、鳥海山で会える日を楽しみにしています。(^^)
追伸
削除http://odenya-club.blogspot.jp/2015/05/201551.html?m=1
ブログにアップしました。