4月15日(日)
昨年2月守門大岳に登った帰り、只見線の越後須原あたりを小出に向かって走っている時、
三角に屹立した純白の山が大きく見えて見惚れてしまった。越後駒ヶ岳だった。今年3月浅草岳
の帰りに小出の「こまみの湯」に浸かりながら駒を眺めて登ることを考え始めた。
南魚沼湯之谷から奥只見ダムを結んでいる奥只見シルバーラインが3月下旬に開通すると
駒ヶ岳の東麓の銀山平まで車で入れる。それからが山スキーのシーズンだ。
銀山平から道行山、小倉山を越えて駒へ登るルートはロングルートだ。
巻機山の場合 清水集落下570m 頂上1967m 標高差1400mで水平距離約11.6km
越後駒は 銀山平石抱橋770m 頂上2003m 標高差1230mだが水平距離約16.8kmと長い。
シルバーラインは夜間通行止めでゲートは朝06:00に開き、18:00に閉まる。
足の遅い僕には早立ちができないのには不安がある。解決策として銀山平の民宿に前泊して
早立ちするればいいと気付いた。
前の週で時間はかかったが巻機山に登れたので少し自信が湧いた。
火曜日にUさんに電話をして続けて越後駒を狙うことを提案すると快諾だった。
14日(土) 雨の降る中を14:00に銀山平に向けて出発。17:30銀山平着。民宿「樹湖里」投宿。
関越トンネルを越えて越後路も雨だったが明日は上天気の予報。8時過ぎに布団に
入る頃星が見えた。
15日(日) 03:15 に起きた。靴ずれ防止のテーピングをして、テルモスにコーヒーを作り、
前の晩作っておいてもらったおにぎりを半分だけ食べて朝食とし、4時過ぎに
寝静まった民宿を出る。石抱橋の下300mくらいの路上に車を止め、支度をして04:50 出発。
本日の入山トップ。ちょうど空が白み始めた。
北俣側沿いに適当に行けばいいと思っていたが10分ほど進むと河岸がなくなり
林道が上部を通っている。林道に上がりたいが雪がせり出していて上がれない。
しょうがないのでほぼ振り出しに戻って林道に上がった。20分はロスをした。
川霧の上に荒沢岳が朝日に照らされ夜が明ける。
駒が見え、北俣川左岸を進む。あの頂まで行けるだろうか。
柳沢を右から合わせ、道行山への尾根へひと登りすると眼前に駒が大きく見える。
道行山、08:20。ここでゲート開きで入ってきた気帰り登山者が追いついてきた。
1時間半の先行分をもう追いつかれてしまったことになる。
小倉山を越えると駒が近づくが試練はこれから。
前駒の急登に喘ぎ、あとは第二の勝負は駒の小屋への登り駒の小屋着12:10。
スキーを外してザックに腰を下ろして休んでしたら左足の大腿四頭筋が攣った。
でもここまでくれば勝負あり、あとはだましだまし最後の登りにかかる。
頂上直下。下は駒の小屋
12:45、ついに到達。8時間を要した。眼下の八海山が登頂の証し。
登頂を祝してガッチリ握手
13:30、下山開始。基本的に往路の尾根を辿る。
逆光に下山のシュプールお絵描き跡が光っている。
道行山の下りではこんないやらしいところもある。
16:00に北沢出合に降り立ち、北俣川沿いの長い平地を漕いで
16:50石抱橋に帰ってきた。12時間の完全燃焼。
残照の駒 また来るからね!!!
帰路の温泉は芋川温泉「こしじ」(@400円)
最近恒例になった谷川岳SAのかけ蕎麦を食べて21:40帰宅。
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最初はただいい山だなと思い、それが登ってみたい気持になり、
届くかなーという不安を越えて、叶った時の充実感は素晴らしい。
精神的な高揚が2日経っても続いている。
激しく酷使した後だが下肢の違和感もここ数か月では一番軽い。